健康診断を受けましょう
健康診断は生活習慣病をはじめ、さまざまな病気の早期発見・早期治療はもちろん、病気そのものを予防することを目的に行われています。自分では自覚できない症状や忍び寄る病気を見逃さないためにも、定期的な受診が必要です。自分の健康状態について正確な知識を持ち、健康を維持するために健診を上手に役立てて下さい。令和3年度(2021年4月1日~2022年3月31日)までに受け、健診結果コピーは全員(登録ヘルパーさん含む)各事業所へご提出下さい。
協会けんぽで行っている健診は次のとおりです。
令和3年度対象者年齢一覧表
(1)一般健診
診察や尿、血液を採取しての検査、胸や胃のレントゲン検査など約30項目の全般的な検査を行います。対象者は当該年度において35歳~74歳の方。
(2)付加健診
一般健診に加えてさらに検査項目を増やし、病気の早期発見や生活習慣改善などの健康管理に活かします。 対象者は一般健診を受診する方のうち当該年度において40歳及び50歳の方。
(3)乳がん・子宮頸がん検診
問診・乳房エックス線検査(マンモグラフィー)による乳がん検査、子宮細胞診(スメア方式)による子宮頸がん検査を行います。対象者は、一般健診を受診する40歳以上の偶数年齢の女性で受診を希望する方。※40~48歳の方と50歳以上の方では検査の撮影方法が違うため負担額が異なります。
(4)子宮頸がん検診(単独受診)
問診・子宮細胞診(スメア方式)による子宮頸がん検査を行います。対象者は、20~38歳の偶数年齢の女性で受診を希望する方。※36歳~38歳の方で一般健診を受けられる方は一般健診と併せて受診することもできます。
(5)肝炎ウイルス検査(この検査は任意)
B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスへの感染の有無を調べるための検査です。特にC型肝炎ウイルスは、肝硬変・肝がんを進行させるとされ、国の緊急対策として今まで肝炎検査を受けたことのない方を対象に希望者本人の申込みにより検査を行います。
検査の目的を理解しましょう!
基準値とは
健診や人間ドックで用いられる基準値とは、健康な人々の検査データを統計学的に算出した数値のことです。このデータは、20〜60歳くらいまでの健康な人の検査成績をもとに、上限と下限の2.5%ずつを除外したもので、残りの95%の人の数値が基準範囲とされています。つまり、「現時点では健康と考えられる人の95%が含まれる範囲」が基準値ということです。検査後、検査項目ごとに受診者の数値と基準値を照らし合わせて「異常なし」「異常あり」などといった判定をします。異常があった場合、より精密な検査が必要となります。また、異常がなくても、油断は禁物です。この機会に生活習慣を見直し、改善すべきところがあれば早目に改善しましょう。
メタボリックシンドロームの判定について
内臓脂肪の蓄積を基盤に、動脈硬化リスク(高血圧・高血糖・脂質異常)を複数あわせもった状態を「メタボリックシンドローム」といいます。検査数値が「高血圧症」「糖尿病」と診断されない軽度の異常であっても、複数あわせもつと動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳卒中を発症する危険が高まることが分かっています。特定保健指導では、メタボリックシンドロームのリスク数に応じた保健指導を行います。
メタボリックシンドロームの該当者判定
内臓脂肪の蓄積 | ||
必須 | おへその位置での腹囲 男性 85cm以上 女性 90cm以上 |
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上記に加えて以下のABCのうち2つ以上に該当 | ||
A 血中脂質 |
中性脂肪 150mg/dl以上 HDLコレステロール 40mg/dl未満のいずれかまたは両方 |
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B 血圧 |
収縮期血圧(最高血圧) 130mmHg以上 拡張期血圧(最低血圧) 85mmHg以上のいずれかまたは両方 |
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C 血糖 |
空腹時血糖値 110mg/dl以上 |
特定保健指導の階層化基準
内臓脂肪型肥満(腹囲とBMIで内臓脂肪蓄積のリスクを判定します) | ||
内臓脂肪型肥満A | 腹囲:男性85cm以上、女性90cm以上 | |
内臓脂肪型肥満B | 腹囲:男性85cm未満、女性90cm未満 かつBMI:25以上 | |
追加リスク(健診結果・質問票より追加リスクをカウントします) | ||
(1)血糖 | 空腹時血糖値※100mg/dl以上またはHbA1c 5.6%(NGSP値)以上 | |
(2)脂質 | 中性脂肪150mg/dl以上またはHDLコレステロール40mg/dl未満 | |
(3)血圧 | 収縮期血圧(最高血圧)130mmHg以上または、拡張期血圧(最低血圧)85mmHg以上 | |
(4)喫煙歴 | (1)~(3)のリスクが1つでもある場合にリスクとして追加 |
※H30年4月1日以降の健診では、やむを得ない場合、随時血糖を用いる。
保健指導レベル
動機づけ支援 | 内臓脂肪型肥満Aでリスクが1つ、内臓脂肪型肥満Bでリスクが1つ~2つ |
積極的支援 | 内臓脂肪型肥満Aでリスクが2つ以上、内臓脂肪型肥満Bでリスクが3つ以上 |
~生活習慣改善10ヵ条~
その1【運動】適度な運動を毎日続けよう
社長・Mさん・Iさんへ
まずは今より10分多くからだを動かすことから始めましょう。10分歩くと約1000歩!無理しない程度に、毎日続けることが大切です。
今日から始めるプラス10分の運動について
その2【たばこ】今すぐ禁煙を!
喫煙者の皆さんへ
多くの有害物質を含むたばこは、がんをはじめ、健康にさまざまな悪影響をもたらします。また煙の害は喫煙者のみならず、周囲にいる人にも及びます。
たばこによる健康への影響と禁煙のコツについて
その3【食事】塩分は控えめに
社長・Mさん・Tさんへ
塩分は、1日男性7.5g未満、女性6.5g未満の摂取が適量です。高血圧や動脈硬化を予防するためにも、塩分控えめの食事を心がけましょう。また、すでに高血圧が疑われる人は、1日6g未満にしましょう。
正しく美味しく減塩するポイントについて
その4【食事】油っぽい食事は避ける
社長・Mさんへ
油を使った食事はなるべく控えましょう。肉類は「下ゆで」や「湯通し」するなど、調理法にも工夫しましょう。
脂質をコントロールするちょっとした工夫について
その5【食事】主菜は“肉より魚”を心がける
社長・Mさんへ
魚に含まれる油には、コレステロール値を低下させる働きがあります。毎日の食事に、魚料理を積極的にとりましょう。
頭も体も元気にするお魚パワーについて
その6【食事】野菜をたっぷりとる
社長・Mさん・Iさんへ
野菜に含まれる食物繊維には、コレステロール値を低下させる働きがあります。なるべく1日に350g以上とりましょう。季節の健康レシピに野菜料理も紹介しています。
毎日の食事に野菜を70gプラスするコツについて
その7【飲酒】お酒はほどほどに
Kさんへ
お酒は中性脂肪を増やしやすいので、飲み過ぎには注意しましょう。1週間に1日は休肝日をもちましょう。
お酒と上手につきあうコツについて
その8【歯の健康】毎食後歯を磨こう
むし歯や歯周病は自覚症状がないまま進行します。予防には、毎食後のていねいなブラッシングが効果的です。
全身の健康を作る歯の健康について
その9【ストレス】自分に合った方法でストレス解消
ストレスは、健康のバランスを崩す原因にもなります。自分に合ったリラックス方法を見つけて、早めに解消しましょう。
ストレス解消方法について
その10【睡眠】規則正しい睡眠で十分な休養を
睡眠には、疲れた身体をリラックスさせ、疲労を回復させる効果があります。夜ふかしを控え、規則正しい睡眠をとりましょう。
眠りの質を高めるためのポイントについて